スイスの敵国が、スイスを攻撃する方法や策略 /
「民間防衛」より引用 P268
首に縄をつけられるか
われわれに対する威嚇:
われわれを脅かしている外国軍の司令官が、スイス連邦大統領を、その本部に招いたが、そこへ行くべきではなかった。スイスの政治家や行政官は、すでに社会進歩党の圧力に屈している。外国の司令官は言った:
われわれがこれから千年にわたって築き上げようとしている新ヨーロッパ秩序に、スイスも参加していただきたい。この点を御理解いただけないのなら、あなたの国は滅びますぞ。
スイスは今や、内戦、飢饉、及び、それから生ずるあらゆる混乱の瀬戸際に立たされているのです。
どうか、私に、あなたの国を援助させて下さい。
沈黙が続いた後、さらに彼は言った。
スイス軍の動員を解きなさい。スイス国民の中には、われわれに保護を求めてきた者も沢山いる。彼らは、スイスの当面している色々な問題を解決するため、あなた方を助けることができる。だから、あなた方も彼らと協力しなさい。
もし、あなたが、これらの条件を受け入れないとすれば、スイスはどのような混乱に見舞われることか。それを私は心配する。よって、このような場合は、全ての者に受け入れられる状態を作り出すため、私は軍隊を率いてあなたの国に入らざるを得ない。
スイス連邦大統領は、連邦内閣にこのことを報告した。連邦内閣は、スイス国境に集結している外国軍の司令官と引き続き討議を行うことを了承した。
全体主義国の報道機関は、スイスの政治家や行政官が示した“理解”ある態度を歓迎した。そして、これから実施される解決策、つまり、経済的破壊と流血のない解決策の重要性を強調している。
敵国の攻撃に対する、スイスの回避策 /
「民間防衛」より引用 P269
われわれは他国に追随しない
1874年連邦憲法第二条は、次のように規定している。
《この連邦は、外国に対する独立を確保し、国内の安寧と秩序を維持し、連邦諸邦の自由を権利を擁護し、かつ、その共通の繁栄を増進することを目的とする。》
われわれは、例外的な解決策を作り出してはならない。憲法がわれわれのとるべき態度を規定しているのである。この連邦の目的は、この伝統をわれわれに残した先人によって、明確に定義づけられている。
われわれは、外国からの働きかけに耳をかしてはならない。われわれの義務は明確である。すなわち、国内の秩序を維持し、外国に対して独立を守ることである。
この二つの努力目標が、われわれの国家防衛の存在を正当化するのである。
われわれは、他国に追随しない。
私は日本が中国の属国になりたくありません。その昔、聖徳太子が隋と対等外交を開始した偉業がありましたが、絶対に屈してはならないのです。