スイス政府「民間防衛」に学ぶ - 敵はわれわれの弱点をつく / スイスは、威嚇されるままにはならない -
このサイトでは「民間防衛」からの引用部分は枠内部分に記述し、その前後に解説と私見を加えてます。 枠内は背景色で「黒:敵の策略」「白:敵の策略からの回避方法」と区別しています。
中国、韓国は日本製品のボイコット、不買運動をすすめようとしていますが、逆に日本への輸出を制限してくることも可能性があります。もし、ある原材料で中国や韓国からの輸入比率が非常に高いものがあったら、日本はその原材料が不足し、経済危機になってしまいます。上ではそのような事態についてどのようなことが発生してしまうか警告しており、下はそれを回避するための方法が書いてあります。
また、経営者も労働者も、経営が悪化した原因が、特定国からの原材料供給が断たれていることを互いに認識することも大切です。
スイスの敵国が、スイスを攻撃する方法や策略 /
「民間防衛」より引用 P250
敵はわれわれの弱点をつくわれわれに全体主義国の宣伝報道が襲いかかる。そして、われわれを根拠のない悪口と非難で覆ってしまう。それと同時に、われわれに必要な物資の引き渡しが妨げられる。彼らは特に、われわれが彼らのイデオロギーに敵意を抱いていることを非難する。
われわれに対してとられる経済的制裁措置は、わが国の工場における仕事に影響を与える。というのは、この措置によって必要不可欠な原材料の一部分が、わが国に入ってこなくなるからである。
こうして、重大な危機が近づく。
次のような事態が起こる
諸君が承知している事態が起こった結果、わが社は、9月30日をもって2000人の労働者を解雇せざるを得なくなった。
経営者
経営者
敵国の攻撃に対する、スイスの回避策 /
「民間防衛」より引用 P251
スイスは、威嚇されるままにはならない外国に脅迫されまいと、固い決意をもっている国においては、たとえ経済危機が発生したとしても、国家制度を危険に陥れることなくそれを受けとめることができる。
特定国ないし特定の国家グループからの物質の供給が断たれることがありうる。しかし、もしわれわれが警戒を怠らず、あるいは特定の国家グループに組み込まれないでいれば、さらにまた、経済協定を自由に締結する余地を残しておいたならば、われわれは、他の国と関係を結ぶことによって損失を補うことができるだろう。
異常のような危機の想定によって、わが国の中立の必要性はハッキリと示される。
こうして、工場の操業縮小による失業者は、公共の工事を行うことによって吸収できるに違いないし、雇用者と被雇用者とは相互して対立することなく、互いに協力して、満足のいく解決策を求めるだろう。各人は共同社会全体の利益のために、つまりお互いために喜んで犠牲を払おう。
こうして、事態は改善される。
諸君が承知している事態が起こった結果、わが社は生産を縮小せざるを得なくなった。しかし、われわれは失業者を避けるためにできるだけのことをするつもりである。
経営者
経営者
また、関係を悪化させないようにと、敵国に譲歩するのもよくないことですよ!。
■引用書籍
■リンク
「加治隆介の議」に学ぶ