スイス政府「民間防衛」に学ぶ - 終局 / スイスにはまだ自由がある -
このサイトでは「民間防衛」からの引用部分は枠内部分に記述し、その前後に解説と私見を加えてます。 枠内は背景色で「黒:敵の策略」「白:敵の策略からの回避方法」と区別しています。
また、引用文中の「社会進歩党」はスイスの敵国勢力が、スイス国内に作った破壊組織(政党)の名称です
もうここでは解説も不要でしょう。上は敵国の配下になってしまったスイスの最期。下は独立を守ったスイス。上の場合においても、敵国からの武力による軍事侵攻により、それに屈したのではありません。「軍隊放棄」、「平和」、「国際協力」、「労働者の地位向上」とかの敵国政党に投票しただけなのですが、それが破滅をもたらす最悪の結果となりました。武力以外の方法で攻撃を受け、合法的に血をあまり流すことなく、スイス国民自らが選択してしまった悲劇なのです。
日本国民もマスコミその他の破壊活動にまどわされずに、日本国民のための投票を行うことが必要なのです。
スイスの敵国が、スイスを攻撃する方法や策略 /
「民間防衛」より引用 P270
終局卑怯な行為と辞職が続く中で、スイスは、ついに最終的な屈服への道を歩む。全体主義国の指導者は、ついにスイスに対して最後通牒を突きつけた。その要求はあまりにも厳しい。立ち直るには今や遅すぎる。
連邦大統領は辞任した。
軍隊の動員は解除され、スイスは今や敵のなすがままとなった。
世論は全くバラバラに分裂し、右翼も左翼も、お互いに“裏切り”の言葉を投げ合っている。
連邦議会は、新しい連邦内閣の首相に社会進歩党の党首を選んだ。彼は国防省の指揮権を要求した。
ある朝、全国向けラジオ放送で、“あまりに古臭いスイスの諸制度”は終了した旨が告げられ、新たに選ばれた連邦内閣の首相は、自らを“新生スイスの盟主”と呼んだ。
これに反抗した多くの政治家や行政官は刑務所に入れられ、国会議事堂前の広場では、数時間後に、褐色のシャツを着た“平和部隊”三個大隊が行進した。
新しい“盟主”は、国家の全権を握っている。
彼は、昨日、スイスの“秩序回復”のため外国軍隊の介入を求め、ここに、わが国の名誉と誇りの長い歴史は、その幕を閉じたのである。
敵国の攻撃に対する、スイスの回避策 /
「民間防衛」より引用 P271
スイスにはまだ自由がある政府の安定性は、わが国の政治における基本的な要素の一つである。国民が団結しており、強力であるときに、政府は、初めて、公共の福祉のための政策を有効に推し進めることができるということは、国民自身が良く知っている。だから、わが国の将来を背負っている中心人物に疑惑の目を向けさせることを狙っている人々の策略などによっては、政府に対するわが国民の信頼の念は揺るがない。特に危険が差し迫ったときは、敵に対して共同戦線を張ることが重要である。
スイス国民は、同時にスイスの兵士であり、国民はそれぞれの義務を遂行できるよう各自が武器を持っているが、国民の義務とは、武器を用いることが第一なのではなく、まず、その精神が問題である。外敵から国を守るため、及び国内の秩序を保つための、岩のように固い意志を持つ必要があり、その意思が強固であるときにのみ、われわれは持ちこたえることができるのである。
政府に対する尊敬の念は、スイス国民の精神的態度の中に現われている。国民の支持は、連邦及び州を初めとする全ての当局者に向けられなければならない。上下を問わず、全ての国民が、等しく確固たる決意を持つべきである。
われわれは、いつまでもスイス人でありたいし、また自由でありたい。スイスの独立は、われわれ国民一人一人にかかっている。
最後の一行「われわれは、いつまでもスイス人でありたいし、また自由でありたい。スイスの独立は、われわれ国民一人一人にかかっている。」は感動しました。
私も「われわれは、いつまでも日本人でありたいし、また自由でありたい。日本の独立は、われわれ国民一人一人にかかっている。」と心に刻んで生きてきます。
■引用書籍
■リンク
「加治隆介の議」に学ぶ